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2007年3月 アーカイブ

2007年3月12日

お寺のお披露目式

朝ごはんをお店で食べていたら、知り合いのおじさんに会って
「まさや、今日の夜、お寺でボンチョ・サイマーがあるから行くか?」
と誘われました。
何のことだかさっぱり分からなかったけれど、分からないなら、行って見て知るべきだと、
ホットニュース魂で出かけていきました。
(注 「ホットニュース魂」とは、何かネタになりそうなことはないかと、
積極的にホットなことを探し、追い求めていく心のことです。)

「車で迎えに行くから。」と言われたので、ご飯を済まして家で待っていると、
土砂を積むための大きなトラックが家の前に止まりました。
荷台には人がわんさかと乗っています。
自分もわんさかした所にぎゅうぎゅうに乗り込み、お寺に向かいました。

「ヴァット バンティエイ・クラオム(『下の砦』という名前のお寺)」と書かれた
大きな門を通り抜けてお寺へと向かう田んぼ道には、
この日のために街灯が用意されており、はるか遠くにはたくさんのライトがきらめいています。
どうやらそこがお寺のようです。
周りは田んぼだらけで民家もない広大な場所に、とてつもなく大きなお寺がドンと建っていました。

お寺についてみてビックリ。
溢れんばかりの人、人、人。
仏教の、そしてカンボジア人にとっての一大イベント
「プチュンバン」(日本でいう「お盆」です)の時と比べても劣らないほどの人でした。
たくさんの出店が並び、巨大なスクリーンでは映画が上映され、メリーゴーラウンドも設置され、
至る所でサイコロ賭博が行われています。
ひときわ目を引くのが、たくさんの物乞いの人たち。
この式のために各地から集まってくるという物乞いの人たち。
「この式では、ありとあらゆる障がいを持った人を見ることが出来る」と言われるほど。
驚きました。

さて肝心なことは、今日が一体何のイベントの日かということです。
聞いてみると、「新しいお寺のお披露目式」なのだそうです。
確かに、敷地の中心にそびえる巨大なお寺は真っ白で真新しいです。
「ボンチョ・サイマー」と呼ばれるその式。
ボンチョは「落とす」。サイマーは「ひも」(お寺の境界を指す言葉です)。
といっても、ひもを落とすわけではありません。

お寺によるのですが、この式は3日〜7日間行われ、
お寺の周りに彫られた穴(東西南北と四つの角、そして中心の本堂の計9つ)に
お金や、ありとあらゆるお供え物を投げ入れます。中には金を投げ入れる人もいます。
このお供え物を捧げる動作がボンチョです。
「きれいになりたい!」という人は美肌クリームやおしろい、鏡や櫛や香水など。
「頭がよくなりたい!」という人は、ノートや教科書、ボールペンなど。
願いごとを祈りながらお供えします。

この式の最終日には、本堂を囲んで張り巡らされていた「サイマー」のテープカットの式があります。
この日に全てのお供え物が回収され、お金がいくらか数えられ、物品は全て売られてそのお寺のために使われます。
昔は全て埋めていたそうですが、今はしっかりと利用するようです。
テープカットの式にはお金を寄付した政党の、お偉いさんたちがかけつけます(首相が来ることもあります)。
そして、切られたそのサイマーを皆が欲しがり、殺到するそうです。
幸運をもたらすサイマーを、腕に巻くのです。

夜の12時を過ぎても、人は続々と集まってくる一方でした。
それもそのはず、そのテープカットの式が朝の4時に行われるというのです。
皆は広大に敷地にそれぞれゴザを引いて、お酒を飲んだり、おしゃべりを楽しみながら、
テープカットを待っているようでした。
残念ながら自分はもう帰らなければいけなかったので、その式を見ることは出来ませんでしたが、
十分にそのお祭りを堪能して帰ってきたのでした。

帰りのトラックで、一緒にお寺に行った大家さんが
「自分は仏教徒だけど、ほとんどお寺に行かない。なのにまさやはクリスチャンなのにお寺に行くのが熱心だね。なんで?」
と聞いてきました。
「カンボジアのことを知りたいから行きたいんだよ。」と答えました。
カンボジア人の精神性とか暮らしぶりなどは、仏教と繋がっています。だから、カンボジアを知るには、お寺に行くのが一番!
でも大家さんのように、、カンボジア人の仏教徒でも、お寺に行くのに熱心でない人もいます。
自称「宗教にこだわらない男」、大家さん。彼にとっての神様は、自分を生み、育ててくれた母親だそうです。
「お寺に行くことじゃなくて、母親に恩返しすることが、自分にとっての善行だ」との言葉に、ジーンとした夜でした。

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これが本堂の周りに彫られた穴。たくさんのお金が入っています。

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これは本堂中央の一番大きな穴。いろんなお供え物があります。

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カンボジア語の上達を祈って、自分もお供えしました。

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本堂を囲むように縛られた紐、これが「サイマー」です。

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この日のために各地から大勢のお坊さんもかけつけました。

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女性のお寺に行くときの正装です。

2007年3月 8日

キックボクシング

カンボジア国民が愛しているスポーツ、それはサッカーとキックボクシング。
最近ではプロレス人気が高いですが、賭けの対象とされているこの二つのスポーツの人気はすごい。
サッカーのプロリーグはカンボジアにないですが、キックボクシングはカンボジア人の選手が多いため、
国民に一番愛されているスポーツだといえます。

最近、一番人気のキックボクシング選手「エーブートーン」選手が出場する試合がありました。
とても人気のある選手のようです。
テレビでその試合を楽しもうと、大家さんの友達が集まって、お酒と共に鑑賞会が始まりました。

ひたすら続くCMにうんざりしながら鑑賞しながら、
「キックボクシングってタイ方が有名だよね?」
などと、ぽろっと漏らしたら、猛反発を買いました。
「カンボジア発祥のスポーツである」と。
真偽のほどは分かりませんが、それほど国民が誇りをもっているスポーツなのでしょう。

さて前座の試合がいくつか続き、あーでもないこーでもないといいながら鑑賞会は続きました。
6時ごろから始まったボクシングのプログラム、10時近くになって、やっとメインイベントが始まりました。
アメリカからの黒人選手を相手に華麗に戦った「エーブートーン」なる選手は、3ラウンドでPKO勝利を収めました。

うちに来たお客さんたちは、みんな「この選手の顔がおもしろい」とか「この選手の奥さんはどうだ」とか、
変な視点で試合を見ながらも、満足して帰途に着いて行きました。

もう若くないエーブートーン選手ですが、これほど愛されている選手ですから、
これからもがんばって欲しいなと、よく分からないながらに、思ったのでした。

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お酒はほどほどに、キックボクシングに熱中する大人たち。

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