2006年12月にカンボジアに派遣された重富浩子さんからも元気なレポートが届いています。 重富さんはJLMMに入る前に青年海外協力隊としてカンボジアに赴任していました。
重富 浩子(大阪教区 玉造教会)
久しぶりに戻ってきたカンボジアの印象は、格差社会!です。お金持ちはどんどんお金持ちに、そして、貧しい人はどんどん貧しくなっていっているように感じます。
まず、車がとても増えています。そして以前は一般車といえば、トヨタのカムリだったのが、今はベンツやパジェロなどの高級車もたくさん走っています。そして、ワイシャツにスラックスに革靴の男性が増えています。カンボジアの伝統衣装サンポット姿の女性も随分減っていて、寂しいです。こうして外国の影響を受け、いい文化がどんどん無くなっていくのかな?と思います。

ところで、今日は「シクロ」の話をしたいと思います。私はカンボジアでの日常生活でとても心が痛むことがいくつかあるのですが、その中の一つが「シクロ」です。シクロは簡単に言えば、大きな三輪車です。こぐ男性がいて、前の大きなイスに人が乗ったり、物を載せたりする乗り物です。この職業に就く人は大抵が貧しい農村から出稼ぎに来ている人たちです。毎日炎天下の中シクロをこぐので、皆日焼けして真っ黒です。大変な仕事なのに、収入は少ないので、一日3食食べられないこともあると聞きます。家もなく、多くの人たちはシクロを家代わりにしていて、買ってきたビニール袋に入ったご飯とおかずをシクロで食べ、夜はシクロで眠るのです。家の中で寝ていても蚊に刺されてかゆくて眠れないのに、外で寝るなんて私にはできません。でも彼らはそうするしかないのです。十分な栄養も摂っていないので、体調が悪い日も絶対にあるはずですが、その日仕事を休むと収入はゼロなのです。でもシクロのレンタル料は払わなければいけません。そんなことを色々思い巡らすと、とても切なくなってきます。だから私はよくシクロを使うことにしています。でもシクロを探すのに時間をかけます。シクロは一杯走っています。若い運転手のシクロではなく、なるべくおじいちゃんの運転するシクロに乗ることにしています。
先日、日本から荷物が4箱届いたと郵便局から連絡があったので、早速取りにいくことにしました。私はいつものように歩きながら、おじいちゃんシクロを探し始めました。だいぶ歩いて一人のおじいちゃんシクロを見つけました。まずは郵便局に行き、荷物を4箱受け取り、シクロに乗せました。大人一人が乗って心地よいシクロなので、大きな箱4箱と私が乗ると総重量100キロ以上!私はただ座っているだけなのに、汗がグッショリ。シクロをこいでいるおじいちゃんはどんなに大変なんだろう?と思い、おじいちゃんに「荷物が重くてスミマセン。。。」と言うと、「丁度いいよ~」とおじいちゃん。とっさにそんな答えができるおじいちゃんに感動してしまいました。とっさに出てくる言葉って作ることができないから、人間の本性が現れると思っているので、余計に感動しました。
家に到着しておじいちゃんと少し会話をしました。おじいちゃんはやはり、カンボジアの中で出稼ぎ者が最も多いと言われている「プレイベン」からの出稼ぎ者でした。年齢を訊いて驚きました。「75歳」です!75歳のおじいちゃんが肉体労働をしているのです。。。家族がこのおじいちゃんの収入で生きていけるのです。まだまだ家族のために働くのでしょう。「ありがとうございました。」と言うと、おじいちゃんはいい笑顔を返してまたシクロをこいで次の客を探しにいきました。いい出会いでした。いい出会いができるかできないかは自分次第だなと感じます。これからも神様から与えられる一つ一つの出会いをイエスに倣って大切にしていきたいと思っています。
